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サドベリースクールの卒業生たちは今

サドベリーを出た人たちの今を記事にしたり、自分を生きるとはどういうことなのか、日々考えながら書いてます。

世代を越える想い。

 

 
こんにちは。スーザンです!
山梨に越してきて、地元のことを色々知っていきたいなと思い、面白そうなところを徘徊していて出会った学生さんとの会話が面白かったので、ブログで紹介がてら僕自身も振り返ってもう一度考えてみようと思います。
 
 
価値観は変えなくてもいい。
次の世代に考えさせてほしい。
 
という話なんですが、ONEPIECEのとあるエピソードを引用させていただこうと思います。ONEPIECEって学べることが本当に多いなと思っていて、この日は組織論の話でも、「ガンダム型」のいわゆる年功序列で人が変わっても同じことを繰り返すことを得意とする型と、「ONEPIECE型」の人それぞれが自分のできる得意分野で支え合う型があって、両方の良いところ、問題点を話したりしました。
 
 

 

~~~差別と戦った英雄二人~~~

歴史上長く、魚人達は人間達に差別され、迫害され続けてきました。ほとんどの魚人が、人間を憎んでいました。そんな中、『フィッシャータイガー』は、人間を嫌いながらも人種は問わず奴隷の開放*1に奔走し、人間達をも助けています。
 
しかし、助けた人間の子どもをその子が生まれた村へ送った帰り道に、村の人間が呼び寄せた海軍の袋叩きに遭い、命を落とします。このとき、仲間が手に入れていた人間の血を輸血していれば助かりましたが、彼は人間の奴隷であった過去もあり、輸血を拒んで死を選びました。選んだというより、人間の力に助けてもらうということを受け入れられなかったとも言えるでしょう。彼の死に間際、最後の言葉がこれです。クリックすると新しいウィンドウで開きます

『冒険家・フィッシャータイガー』

“本当に島を変えられる”のは...
何も知らねぇ“次の世代”だ...!!!
だから頼む!!
お前らは島に何も伝えるな!!
おれ達に起きた“悲劇”を!!
人間達への“怒り”を!!
この世にァ心の優しい人間達は
いっぱいいるんだ 
そんな事はわかってる!!
なのに...
死んで消えゆくもの達が
恨みだけこの世に残すなんて
滑稽だろう!!
...頭じゃあわかってても...!!
おれはもう心の“鬼”が邪魔をする
体が...その血を拒絶する!!  
俺はもう...!!
人間を...!!
愛せねぇ...!!!

 

ここで学べるなと思うことは、潔さです。自分は人間を愛するという価値観を受け容れることができない。でも、世代を越えて恨みを残すことは避けたい。差別に苦しむ島を変えたいと本気で願っているのです。

 

続いて、差別に苦しむ人達の住む魚人島の王妃で、人間達との友好関係を築くことに心血を注ぐ『オトヒメ』。魚人と人間の仲を取り持つことを世界政府に訴えるために、市民の署名を集め続けています。人間達をも蔑み、人種差別の元凶とも言える貴族“天竜人”が島に漂着したときには、島人が憎しみに駆られて撃った弾丸を身を挺して阻止しています。

 

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『魚人島の王妃・オトヒメ』

“あなた達の心の叫び”は
痛いほど伝わってきます...
辛いでしょうけど...!!
その人間たちへの怒りを...!!
憎しみを!!
子ども達に植えつけないで...!!
彼らはこれから出会い...!!
考えるのですから!!

 

その後オトヒメは奇しくも、人間を恨み、逆に恐怖で支配しようと企んだ魚人の凶弾に倒れます。そして息を引き取る寸前には王子、王女に対し、「私を撃ったのがどこの誰であろうと決して恨んではいけません…!!」との言葉を残しています。

 

二人共に共通して言えるのは、憎しみや怒り、悲しみを無くそうとはしていないことです。未だそれを持たない次の世代には引き継がせず、自分で考えてもらいたい。

そしてこの二人の意志は世代を越え、想いを引き継いだ有志によって、魚人と人間の友好関係が築かれてゆきます。

~~~~~~~~~~~~

 

長々とした前置きになりましたが、教育に関しても同じことが言えると思います。

辛い思いをしたからといって、子どもにも辛い思いをさせてしまっては、再度自分を傷つけることにもなり得るし、自由に過ごす子どもを許すことで、辛い思いをしてきた自分をも許せるようになるのです。

もしかしたら、とても素晴らしい教育を受けて育ったとしても、それを同じように選ぶかどうかは、次の世代の子ども自身が考えるべきことなのかもしれません。

僕がサドベリースクールを検討している保護者の方にお伝えしているのは、「親御さんの価値観を変える必要はありません。お子さんが選択したことを尊重してあげてください。それだけでいいんです。」ということ。

そして、「大切にしたい価値観は、ぜひお話してもらい、伝えていってください。」ともお話しています。これは子どもに何か身に付けさせるという意味ではなく、周りの友達にも広めたいくらい自分が良いと思える価値観のことです。自分が憧れるような生き方、一生かけても追い続けたい夢。

 

自分が心から大切にしていることは、ぜひ、次の世代にも伝えていってほしいのです。先人たちによって作られてきた社会には、善し悪し様々な意図があると思います。その中には、これからどんな社会になったとしても、人間として大切にしたいこと、後世に残したい人徳、人の息吹を感じるような想いも少なからず存在しています。

 

どうせなら、自分が大切にしたい想いを、世代を越えて伝えていこうじゃありませんか!!

 

 

 

*1 世界貴族の中でも最も立場が上とされる“天竜人”の奴隷を解放することはONEPIECEの世界では違法行為で、海軍に追われ、懸賞金をかけられます。